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灯台守の恋

むかし灯台は、現代のように無人でオートマ化されたものでなく、人が住み込んで灯りを点し、夜の航海の安全を守っていた。これはそんな時代、「世界の果て」と呼ばれるブルターニュ海岸の辺境の地、ウェッサン、1963年の物語。

ある日島へやってきた男はアルジェリア帰還兵、政府から世話された仕事として灯台守を選んで。
村人はイギリスから渡ってきたケルト人の子孫として誇りたかく、頑固に生きている。
だからよそ者は簡単には受け入れられない。
そんな中突然現れた男は静かに微笑みながら、淡々と島での生活を営んでいき、
いつか、灯台守のリーダーと友情を芽生えさせ、そしてその妻と。

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淡々とした毎日に訪れた変化に人々の心が揺れる、
とくに男女なら・・・というのは映画ではどちらかといえば、よくある設定かもしれないが、わたしがこの映画を好きなのは、妻を演じたサンドリーヌ・ボネールの美しさ。

田舎の女性だからほとんど化粧気もないし、ひっつめ髪だったりするのに、ほんとうに美しい。
物静かな彼女が心の奥に秘めた広い世界を見てみたいという気持ちに男は気づいて、二人は惹かれあって。

わたしが初めて観たサンドリーヌ・ボネールの映画は『冬の旅』。
ロードショーで観たと記憶しているけど、その記憶もいまや定かじゃない。
ホームレスのように雪の中で死んだ少女を巡る人々の回想で綴られていくのだけど、とにかく、彼女がなぜ放浪の旅に出て、最後誰にも見取られず凍死しちゃったのかと、子供のわたしには衝撃ばかりが残った映画だった。そして、お風呂にも入らず薄汚れて転がってた彼女(まあ演技だけど)が、見違えるように美しいオトナの女性になったのを観たのは『親密すぎるうち明け話』
この映画は灯台守の妻とはまるっきり反対にけっこう奔放な女性を演じていて魅力的。
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ハピネット


by jellyfish222 | 2009-07-11 14:31 | 映画、TV