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プラネタリウムのふたご

この本は友人のお片づけの際に引き取った3冊のうちの一冊。

本を裏返すと、
「だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの世界になってしまう。
―星の見えない村のプラネタリウムで拾われ、彗星にちなんで名付けられたふたご。一人は手品師にひとりは星の語り部になった。・・・」

単行本の裏表紙にある文章、あれがなかみをよく表してるのってなかなか出会えない気がするが、この本の裏表紙はとてもよく、なかみも心に沁みた。



この小説の舞台の村はいったいどこにあって、どんな時代なのか、読み始めた時には気になってしかたないのだが、そのうち気にならなくなり、最後まで読み終えると世の中には不可思議なことが起きるかもしれないという希望みたいなものや、ひとは生死や距離に関わらず繋がっていられると思えたりする。

見えない6本目の指は案外誰にでもあるのかもしれない。

プラネタリウムのふたご

いしい しんじ / 講談社


by jellyfish222 | 2009-11-14 12:34 |