36分間のファンタジー/赤い風船
ある日友達になった少年と真っ赤な風船の話。
本作は1956年制作で、街にはまだ戦争の傷跡であろう瓦礫もあり、そこにふわふわと浮かぶ風船の鮮やかな色あいが美しい。
劇中子供たちが持っている風船の鮮やかな色もモンマルトルの街に映える。
風船という、いつかは空気が抜けて破れてしまうかもしれない危うい存在にどきどきしながら、見続けていると「ああ、やっぱり・・・」と思わせておいてのラストシーン。
CG技術などまだまだであった時代に空撮によるのだろうか?(この映画の監督はヘリコプターによる空撮技術を編み出した人として有名だそう)
ラストシーンはもちろん、全編美しくファンタジックな映像がほんとうに魅惑的。
※絵本作家のいわさきちひろは『あかいふうせん』として出版しており、
ジャン・コクトーが「妖精の出てこない妖精の話」と評したそうな。(ウィキペディア)
by jellyfish222 | 2009-11-02 19:18 | 映画、TV