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めがね―もたいまさこ進化形?

『めがね』を観たわけは、この映画を観て与論島に旅した友人がいたから。

スタッフやキャストが『かもめ食堂』から多く参加しているというこの映画、ながれる雰囲気は『かもめ食堂』のそれよりもさらにまったりゆったり。
映画の登場人物たちに言わせれば「たそがれている」感じ?

映画「めがね」オリジナル・サウンドトラック

サントラ / バップ


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主人公のタエコは小林聡美、見れば見るほど綺麗に見えてくる味わい深い女優さんで大好きだ。
そしてもたいまさこ、春になるとどこからともなく南の海辺にやってくるサクラ。あいかわらず不思議な笑みの女優さんだ。

『かもめ食堂』でヘルシンキの空港の空のターンテーブルの前にじっと佇んでいた彼女、毎日空港に電話しては「わたしの荷物は?」と問い合わせていた彼女が、『めがね』では、鞄ひとつで買い物に寄ったみたいに毎年海辺に現れる。

作中、歩きつかれたタエコはサクラの自転車に拾われる。
その時、彼女は見るからに重そうなスーツケースを道の真ん中に捨て置いていく。
もちろん後から回収したのだろうけど、重い荷物をまずは置いて、ということなのかもなと思う。
タエコはさらにメガネも風に飛ばしてしまい、軽々となってウチへ帰っていくのだ。

そして、『かもめ食堂』であれほど自分の荷物にこだわったもたいまさこが、ほとんど身一つでふらりと現れる姿はまさに進化形だなあと思う。

わたし自身は映画の最初の頃はサクラが不気味(笑)だったし、まだまだ重い荷物でうろつくことをやめられないし、与論島も遠い。
でもちょっと憧れるものがある。

by jellyfish222 | 2009-09-27 21:09 | 映画、TV