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凍てついた河を渡りそして戻る/フローズン・リバー

「フローズン・リバー」の試写会に。

雪深いカナダとの国境の町で家族と生きるために犯罪に手をそめる二人の母親の物語。
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新しいトレーラーハウスを買うために必死で働く二人の子を持つ白人女性のレイ。
先住民居留地に住むモホーク族のライラ、彼女は息子と引き離されている。



密入国者を車のトランクに乗せて氷の河を行き来する二人、いつか氷が割れるのじゃないか、河を渡ったその先、二度と家族との幸せを望めない闇に迷い込んでしまうのじゃないかと、暗い気持ちになる。
スクリーンに広がる寒々とした風景がその気持ちをさらに倍増させる(笑)
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観終わって二人は戻ってきたのだなあと感じた。
パレスチナ人の荷物の中身を赤ん坊と知らず氷の上に置き去りにしたときも、どちらかが刑を受けるしかない選択を迫られたときも、氷の河の先に迷い込まずに。

ラスト、初めてライラの笑顔が見えたとき、氷と雪の町にも春が来るような救われた気持ちになった。

by jellyfish222 | 2010-03-25 17:49 | 映画、TV